なんか作る&なんかする

蓄財とあらゆる保守管理の備忘録

iOSアプリを開発して審査に通ってリリースするまでの徒然

 もう忘れ始めているがざっと書く。

はてなハイク」クライアントアプリを作りはじめたのは、もう2年以上前のことである。アプリを作るには、まず何をするかというと、基礎練習である。その頃はいまよりももっとXcodeにもobjective-cにも不慣れだったので、まずは慣れなければならない。
 サンプルプロジェクトとかサンプルアプリとか色々ダウンロードしてきてまねたり、写経したり。練習のために簡単なToDoアプリとかも作った。本も結構買ったが、一番読んだ本で半分ぐらいである。ひどい。
 しかしどれだけやってもなかなか何かつかんだような手応えがない。この万年分かった気がしない感は、多分自分がC言語をやっていないせいがある。やっていたらC言語もわかるんじゃないかと思っていたがそうでもない。極めるのを待っていたらいつまでたってもできない。
 これはもう、とりあえず作り始めたほうがいいのじゃないかということで、テーブルとJSONに着目することにした。簡単な表示だけのツイッターアプリも作った。テーブルはUITableViewで、一番iPhoneぽくて使用頻度も高いと思う。JSONJavaScriptなどで知っていたので、Objective-Cでの実装さえ分かればよい。

 そしてJSONにめどがたったので、作り始めた。その頃はまだiOS5で、色々がんばって、はてなAPIも使って、投稿もできるようになっていた。そこで申請すればiOS5か6のうちにできたかもしれない。

 だがそこで、「アイコンを作る」という大きな壁にぶつかってしまった。当時はまだ会社に「いちおう」勤めていたので、画を描く時間がとれない。PCで画を描くのは、プログラミングより、私には何倍も時間がかかるし、スキルがすごく低い。また、「審査のために何が必要か」を把握する調査にかける時間や気力も足りない。そんなこんなの間に新しいOSが出てしまって、ずるずるとやる気は減少してしまった。

 そして2014年。再びやる気になったのは、『Haikie for はてなハイク』(当時この名前だったっけ?)を見つけたからだ。どこかの誰かが、私がどろどろぐっしゃんのヘドロみたいに暮らしているあいだに、はてなハイクのアプリをリリースしていたのだ。じゃじゃーん!。これを見て「あ、私もやろう!」と思った。単純である。

 時代は色々変わっているので、Xcodeも違う、Storyboardとかになってる。少し迷ったけど、古いコードは原則捨てて、ゼロから作り直した。


 そして今回は、「とりあえず1日でも早く、とりあえず形にして申請する」という目標を掲げた。そんなわけで、一番最初のリリースは、サインイン不要の閲覧のみにした。

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 画面数としては3つである。シンプルであるが、ここで製造をいったんストップし、アイコンとか、審査の手順を調べることに時間をかけた。素人すぎるアイコンですら、作るの大変だったのだ…。スクリーンショットを撮影して、整理するのも時間がかかった。テスト用のアカウントやら、なにやら。

 そして申請したら、「アプリとしては単純すぎるよ」という内容でRejected。この申請理由は先にみかけていたので、これでひっかかるかなぁと思っていた。ともあれ申請フォーマットとしてはOKだったわけだ。

 よっしゃやはり投稿かスターをつける機能とか要るね、というわけで、またOAuthを調べたりなんなりして、機能を増やした。幸いなことにOAuth1.0のままだったので、前のコードがここはほぼ使えた。ただしコピペするときに間違ったりはあるあるで、激しいバグが起きてはまったりしていたが。

 2回目の申請は、「はてなハイクのIDとパスワードおしえてよ」というMetadata Rejected かつバグを発見して自分で取り下げ。
 3回目の申請は、もう大丈夫だろうと思ったが、不適切なコンテンツ云々対策でRejected。利用規約を作成したり、通報ボタンを追加。
 そしてようやく審査に通った。


 次は何をしたらいいのか。リリースするタイミングを決めて宣伝だ!……宣伝、残念ながら引きこもり非コミュでびびりの自分には、そのスキルや概念が欠落していた。何を遣ったらいいのかよくわからないので、利用規約を乗せているサイトをちょっときれいにしたりした。ちょっと。

 そしてリリース日を迎えた。思ったほど華々しくないけど、お祝いに焼き肉食べに行った。
 何か明確なゴールをあることをやり遂げたのは、すごい久しぶりなのだけど、あんなに大変だったのだがたどり着いてしまうとさほどのことでなく、本当に通過点でしかない。これから次の目標はどうするのか。ダウンロード数?、自分の気の済むまで機能を増やしたり改善していく?。多分まだまだ作り込みたい「だけ」なのでまだコーディングをつづけるのだろうけど。もちろんたくさんの人に使ってもらったらうれしいけど、そもそもはてなハイク自体がすごいマイナーで、マイナー故に良いというところもあるので。

 iOSアプリの存在寿命はとても短い。作り上げても三年後はこの世のどこにも残っていないかも知れない。こうやってネットに書いている文章のほうが生存率がまだ高い。そう思うとなかなか不思議だ。


『HaikuNeko(ハイクネコ)』
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